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2022/12/22

第12回自美研ミーティング(後編)

こんにちは!!サービステクニシャンの庄司です。

先週に引き続き、富士スピードウェイ第7駐車場で開催された、自動車美術研究室さま主催の『第12回自美研ミーティング』の模様をお伝えします。

先週は一般エリアについてのご紹介でしたが、今回のミーティングは雑誌『高速有鉛デラックス』の協賛による『はたらくくるま大集合エリア』というのが設けられていました。

読んで字のごとく一般の乗用車以外の車に焦点を置いたエリアになっています。

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劇用車などを扱う東京フリート株式会社さまが保有されているトヨタメトロポリタン救急車です。
現存しているのは、これ1台だけといわれている大変貴重な車です。
型式はFS55Vで、フロントは当時のクラウンのものが使われていますが中身は別物なのだとか。

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同じく東京フリートさまが持ち込んだトヨタ・クラウン・タクシーです。
劇用車として実際に映画等で使用されている車なので、見たことがある方もいるかもしれませんね。

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SNSのフォロワーさんの愛車、97年式トヨタ・ダイナ・イージーライディングです。
架装は花見台自動車セフティーローダー3.5トンになります。
何といっても特徴的なキャビン部分ですが、元々は運転手の条項頻度が多い配送用トラックなどでの使用を目的として、乗降性を高めるためにキャビン部分を低い位置に取り付けています。
実際にコカ・コーラ・ボトラーズや佐川急便、JAFなどに納入されたようですが、生産期間が2年ほどと短く生産台数も多くないため、当時から見る機会は多くありませんでしたね。

因みに車載されているのはトヨタ・スプリンターGT(AE92)をベースに、北米のジオ・プリズム仕様にカスタムされた車です。
岐阜からの長距離移動、お疲れさまでした。

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トヨタ・クラウンバン、型式はGS136Vになると思います。
見てわかる通り、元々は日本道路公団で使用されていた車両で、こういった車は時折中古車として出回っていますが、実際に個人で所有するとなると維持に気を使いそうですね。
ご覧のように標識は実際に稼動しています。

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今回の多数派の一つである覆面パトカーエリアから、ニッサン・セドリックの覆面パトカー仕様です。
いずれも一般に販売されているセドリックセダンをベースにバンパーやボンネット、灯火類などの外装や、格納式の回転灯、無線のアンテナといった警察車両独自の装備品を取り付けることで再現しています。

本物の実車はYPY31という専用型式を持ち、一般仕様には存在しないVG30E型3000ccV型6気筒エンジンと5速マニュアルミッションの組み合わせが標準仕様であり、再現するにあたりこのエンジンとミッションに乗せ換えて公認を取っている車両も多数存在します。

展示用の88ナンバー(ダミー)も、一層本物っぽさを引き出していますね。

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もう一つの多数派はタクシーです。
上から330グロリア、430グロリア、Y30セドリック、Y31セドリックのタクシーになります。
セドリック/グロリアが4世代に渡って揃う光景はなかなか見られないように思います。

中でもY31型はセドリック・ブライダルセダンBタイプという特殊なモデルです。
オーテックジャパンによって改造されたルーフは標準ルーフのAタイプとハイルーフのBタイプがあり、いずれも左後部の屋根が開閉式となっており、花嫁衣装を着た新婦が乗降する際に頭部の飾りが触れないようになっています。

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SNSアカウント『上尾ハイヤー』さんの91年式YT140型トヨタ・コロナ・タクシーです。
※ナンバープレートは展示用
LPガス仕様のYT140型コロナ・タクシーは、82年9月から98年9月までの長期間生産されていた小型タクシーです。
この個体は元々タクシーとして登録された経歴のない個人所有車だったものを、現オーナーがタクシー仕様に仕上げたもので、上尾ハイヤーも架空の会社です。
ルーフの行灯もわざわざ制作したオリジナルで、それ以外にも細かいところまでタクシーらしい装飾が施されています。

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YS130型トヨタ・クラウン・タクシーです。
※ナンバープレートは展示用
こちらは元々タクシー会社で実際に使用されていたものです。
子供の頃、近所のタクシー会社の車といえばこれ、という感じでしたね。
メッキのバンパー、丸目4灯のヘッドランプが懐かしいです。

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最後は自家用バスエリアです。
路線バスや観光バスを個人所有するのは大変だと思いますが、夢がありますね。

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いすゞ・キュービック U‐LV324Mです。
キュービックは84年3月から2000年5月まで製造されていた大型バスです。
平成元年排出ガス規制適合車のU代は、90年から95年まで製造されていました。
エンジンは6QB2型11781ccの直列6気筒ディーゼルを搭載。

実は子供の頃、路線バスの運転士になりたいと思っていた時期があり、このキュービックバスが好きだったことも理由の一つでした。
最終型でも生産終了から22年が経過しており、首都圏から地方へ転出した車両も多くが廃車となっているため、再び自分の目で見る機会が得られて、とても嬉しかったです。

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いかがでしたでしょうか?
だいぶマニアックな内容になってしまいましたが、2週に渡って自美研ミーティングについてお伝えしました。

またイベントに参加した際には、レポートしてみたいと思います。

庄司 純也 サービステクニシャン

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